2012年2月15日水曜日

自然の恵みと織物産業

郡内織物産地でなぜ良い織物がつくることができるのか?

手織りの時代から続く長い織りの歴史や、近隣の地域で養蚕が盛んだったなどの要因もあるのですが、一番は富士山の有する広大な自然の恵みが一番大きいと思います。
まず、繊維産業に必要不可欠なのが水!!
この水がなければ糸を染めることもできないし、織った後の後加工もすることができません。とにかく織物を作る各工程には水がなくてはならないのです。
たかが水とお思いでしょうが、あなどるなかれ!水が違えば、同じ染料を使ったとしても、染め上がりが違ってくることもあります。郡内織物産地の発色の良さはこのミネラルウォーターの様にきれいな水に支えられているといっても、過言ではないのです。

郡内織物産地を支える水の写真はこちらから

また、織物文化が育つ要因の一つに「厳しい寒さ」もあると思います。
織物はもともと農業の副業として行われていました。
気候があったかい時に農作物を育て、寒くなり農閑期をむかえると、副業であった機織りをするのです。そのライフスタイルを半農半機といいます。
特に標高の高い郡内織物産地では寒さも厳しく、農閑期をむかえるのが早い為、おのずと機織りに向かう時間が多くなったのではないでしょうか。このことが、郡内織物産地の得意とする細番手、高密度の緻密な織物の技術を育てていったのではないかと思います。

------------------------------------------------------------------------------------------------------------

冬の郡内の町がどれだけ寒いか分かるような写真を撮ってきたのでご紹介します。

下の写真は富士吉田の町中にある明見湖(通称:ハス池)
夏には蓮の花が咲き乱れるこの池も、厳しい寒さですっかり凍結してしまいました。

ビックリ!!
人が乗れそうなくらい厚く、氷が張っていました!(注:乗ってはいけませんよ!)


(高須賀)