2013年6月18日火曜日

シケンジョテキスタイル研修(高精細写真織り用の画像処理テク)、実施中

今年度、研修担当のUです。

「高精細ジャカード織り技術」のテーマで現在実施しています。
テーマは分解設計、染色、JIS依頼試験、製織(画像処理含む)等
から受講希望者に合った部分で適宜、案を作ります。

技術者研修は、随時受付中です。
(原則:県内企業の従業員さん等、無料、1or2時間×5日等)

今回は、photoshop画像処理がメイン。

シケンジョで特許出願中(発明者 I主任研究員の、

紋作製(織機を動かすためのデータ)技術に関するものです。


インクジェットではありません!
糸が上下交錯している織物です。
たて密度は157本/inch(シケンジョ:カーテン向け密度の織機)
 
こちらの織機は
自由に上下できるたて糸は最大で5940本(画像だと幅5940ピクセル)です。
14.7cm(=5.787inch)の写真やハガキを、スキャナで1050dpiで取り込むと6076ピクセル。
これを5940ピクセルに調整して織ると、織り幅は5940/157≒37.8inch≒96.0cmになります。
今回のはこの半分の幅になります。
 
密度がもっと高い
・傘地向け織機
・ネクタイ向け織機(但し10cmリピートのものが多い)
を用いればさらに高解像度な仕上がりが望めます。
 

犬の鼻(拡大)。

ディザという処理方法を応用した技術を使っています。 


レベル補正、解像度、どのパターンを当てはめるか等がカギを握っています。
 
今回研修にいらしている織物企業の方は、
 
日々、生地を織りそして写真(フィルムの)を撮り続けている方です。
 
先日開催された、シケンジョのセミナー講師の近藤ニットさんのブランド、evam eva 2010spring/summerカタログ撮影もされたことのある写真家の方です。
 
織物用のデータもご自身で撮影された写真からピックアップしていただきました。
 
そのひとつはコチラ、ビーナス。
*これは織物ではなく、写真です。HPより
 
 

 
エッフェル塔からのパリの街並写真を織る。






今回はヨコ糸1色の研修でした。

来週からはヨコ糸3色を使ってカラー高精細技術を実施予定です。

・TVやPCの画面を拡大したときのRGBのドット、印刷物のCMYKのドット
・あるいは、カラー印刷のハーフトーン処理(網点処理)

これらに、+織物組織を構成するようなカスタム処理技術を伝授いたします。

ご興味のある方はシケンジョまで!

(上垣)