今回、紹介するのは「撚り付け職人」の仕事です。
撚り付け職人を知っている方はめったにいないかも知れませんね。
表に出ることがあまりないお仕事なのですが、この撚り付け職人がいないと織物産地としての機能を失ってしまうほど大事なお仕事なんです!
撚り付けとは、織り終わったタテ糸に新しいタテ糸を結び付ける作業のことを言います。10000本以上ある糸を間違いなく結び付けていくことは容易な作業ではなく、その作業を長年の経験と手先の感覚で一つの狂いもなく行っていきます。
まずは、古いタテ糸と新しいタテ糸をくしで丁寧にとかし、二つを結び付ける準備を行います。
次に取り出したのが年期の入った木の道具箱。この中には、撚り付け機(糸を結ぶための機械)が入っています。
この道具箱を見ただけで、職人さんの行ってきた仕事の厚みと歴史を感じました。
織機の周りに組み立てたレールに撚り付け機をセッティングします。
撚り付け機に古いタテ糸と新しいタテ糸をセッティングし、撚り付け機を動かしていきます。この段階で丁寧な仕事が出来ていなければ、機械がすぐに止まってしまいます。すべての作業が手を抜けません。
気持ちの良いリズムで糸を繋いでいくのですが、この撚り付け機の動きがまた凄い!!ずっと見ていても、どのように糸を結び付けているのか全く分かりませんでした。
撚り付け機の動画もアップロードしておいたので、是非見てみてください。芸術的な動きを見せてくれます。
無事に12000本のタテ糸を 繋ぐことが出来ました。
撚り付けの繊細な作業を一通り見ていると、この結び目すらいとおしく見えてくるのが不思議です。
光を透過しキラキラと輝くタテ糸。
撚り付け機の動き
(高須賀)
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