2021年7月20日火曜日

デザインの力

  国内初の工業化レベルで実用化(開発期間2018~継続中)された「VANAWARM®(バナウォーム)[1]」。この山梨県有特許権の実施許諾商品(特許第6792108号)である機能性ウール糸は、国内の民間検査機関による11項目にも及ぶ色安定性に関する厳しい検査及び高い光吸収発熱保温機能性検査をクリアしています。

 VANAWARM®は、陽光が差したときの高い近赤外線光吸収発熱機能(温熱機能速乾性)を備えています。さらにVANAWARM®は、機能性粒子を練り込んだアクリルやポリエステル等(=従来の高機能性合成繊維)では、曇ったとき(=光消灯時)に冷めやすい(=熱伝導率が高い)という課題がありますが、VANAWARM®風合いを損ねないウール100%で高い保温性を実現し、20212月のジャパン・ヤーン・フェア(JYF、愛知県一宮市)等で話題となっています[2]-[7]

          引用元[2]

 製品をPRするためには、その価値を分かり易く伝えるイメージ画が必要となってきます。産業技術センターの研究員の中にはデザインを専門とする職員がいます。その1人に自分が描いた原画(写真1)を見せてコンセプトや技術内容を伝え、POP等宣伝媒体用のイメージ画を作成してもらったところ、(図1)のように変身しました。

 


写真1

                    図1


[1] フジチギラ(株)

[2] 山梨県産業技術センターニュース, Vol.12,p5 (2021) https://www.pref.yamanashi.jp/yitc/documents/news-012.pdf

[3] 富士吉田・繊維メーカー 県特許活用 温か新ウール 防寒具に使用見込む, 読売新聞 (2021/1/21)

[4] スゴろく「新開発 光で発熱するウール 県の特許技術×郡内織物商社」, UTY テレビ山梨 (2021/2/10)

[5] ウール糸に発熱機能 商社開発 バナジウム染料使用, 山梨日日新聞 (2021/2/19)

[6] フジチギラ/光で発熱のウール糸開発/バナジウムの染料を活用, 繊維ニュース (2021/2/19)

[7] フジチギラ/発熱・蓄熱ウール開発/汎用・高機能の2種で色糸販売繊研新聞(2021/3/5)

 

(繊維技術部製品開発科 上垣、宮澤、望月)

(デザイン技術部 鈴木)