今回は毎年恒例行事になりつつある、首都圏のクリエーターと行く山梨県宝飾産業見学ツアーが実施されたので、その模様を写真でご紹介しようと思います。
県庁産業支援課と、台東デザイナーズビレッジ(鈴木村長はシケンジョの客員研究員としてもおなじみですね)の主催による、大好評の人気ツアーです。
織物産地の若手ももちろん参加。昨年のツアーではステキなコラボ商品も誕生しています。
織物産地の若手ももちろん参加。昨年のツアーではステキなコラボ商品も誕生しています。
【ツアー告知より】
宝石産地として有名な山梨県甲府で、ジェムストーンフェアの見学、宝石研磨・水晶彫刻の工房見学、若手職人との交流、宝石研磨体験を実施。
甲府産地の魅力を知り、ジュエリービジネスに活かすためのツアーです。
山梨県庁のバックアップにより、普段は見ることができない職人の工房や作業風景を見学、工業技術センターでの研磨体験なども実施できることになりました。年1回の特別な機会です。
甲府産地の魅力を知り、ジュエリービジネスに活かすためのツアーです。
山梨県庁のバックアップにより、普段は見ることができない職人の工房や作業風景を見学、工業技術センターでの研磨体験なども実施できることになりました。年1回の特別な機会です。
< 株式会社シミズ貴石 >
一足先に「かいてらす」で開催中のジェムストーンフェアを見学していた
台東デザイナーズビレッジ鈴木村長ほか、首都圏在住のクリエイターの皆さんと合流し、 まずやってきたのは株式会社シミズ貴石。 原石を世界中から買って卸しているので、珍しい石が沢山あります。
驚いたことに庭には宝石の埋め込まれた盆栽が何鉢も‥
清水社長も「これは宝飾業をやってる人しかできないことだね」っと笑っていました。 |
シミズ貴石では宝石のカットを得意としており、職人さんは寸分の狂いもなく1㎜以下のカットを手の感覚だけで行っていきます。 |
特殊な台で宝石のカットする角度を決めていきます。細かい作業は目で確認することができないので、削れる音と手の感覚だけで行う、これぞまさしく職人技といったところでした。 |
これは宝石のカットをするときに、角度を固定する道具。 |
美しい仕上がりですね☆ |
ここで清水社長のデモンストレーションが始まりました。 |
宝石のカットで一番難しいのは、一つの面を作るあいだ、仕上げの作業にかかるまで同じ場所を磨きつづけないといけないところ。 道具を使っても難しい作業ですが、清水社長は角度を出すための道具を使わず、フリーハンドで面をとっていきます。 |
完成!!
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話しながら、手元も見ずにやったとは思えない輝きに皆さん驚愕の様子です。 「簡単に難しいことをやるのがプロだ」という社長の言葉が印象的でした。 |
こちら、職人技の極み「キキョウカット」。
世界でも清水社長しかできないといわれる、宝石を180面体にしたものです。
この技は道具を使って面を出すことができないので、清水社長のようにフリーハンドで正確に面を取ることのできる職人しかできないカットの技です。人間の手技もここまでくると芸術ですね。
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ここは宝石彫刻を得意とする
詫間宝石彫刻 。
大きな水晶などで仏像など、複雑なかたちの作品を彫刻しています。
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水晶彫刻はまず垂直に回転する円盤に砥粒をつけて加工していきます。 |
水晶の塊から仏像を彫りだしていきます。最初の荒削りの段階でほとんどの形を仕上げてしまうそうです。
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こちらは石に穴をあける機械。
振動と砥粒で少しずつ穴をあけていくのですが、間違って手に穴があいてしまうこともあるそうです。。。
イテテ‥
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貝殻を削って作った花の彫刻 |
ガラスではありません!
宝石の彫刻です!!
花柄に石をはめ込み、磨いて作ったもの。凄いです。
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<貴石彫刻オオヨリ>
詫間貴石彫刻のすぐ隣にあるのが貴石彫刻オオヨリ。
宝石の彫刻を得意としています。
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今まで貴石彫刻オオヨリで作ってきたジュエリーの数々。 みな手にとっては感嘆の声を漏らしていました。 |
特にすごかったのがこちらの指輪。
宝石のドームの中にカットされた宝石!?
いったいどうやって作っているのか分からないスーパーテクニックです。
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<交流会>
一通り工場見学を終え、懇親会の会場にやってきました!!
場所は「レストラン・パヴィヨン・サドヤ」ワイナリーの経営するレストランです。
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レストランを貸し切っての懇親会です。
クリエーター、産地の宝飾業者、そしてシケンジョスタッフと一緒にツアーに参加した機屋さんが集まり様々な話が飛び交っています。
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山梨県の職人さんも東京からいらしたクリエーターさんも打解けた様子です。
交流会では誰もがものづくりに携わる人として、有意義な会話ができたようで、これからのビジネスマッチングもこの場所から生まれそうです。このような産地とクリエーターがフランクに会話できる機会もそんなにないのではないでしょうか?
ほんとは産地とクリエーターがお互いの力を必要としているのに、出会う場所がとても少ない。。
シケンジョとしても、もっともっと、このような出会いの場が作れたらいいなっと思いました。
(高須賀)
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