2013年10月23日水曜日

ヤマナシハタオリトラベル 2013夏の産地見学バスツアー レポート!part1



富士吉田はすっかり秋が深まってしまいましたが、、、
夏のバスツアーの様子を、ふりかえりレポートします!
2013年8月27日(火)、今年2回目となるヤマナシハタオリトラベル、産地見学バスツアーを開催しました。

新宿駅をバスで出発!
手前に見えているのは、バスツアー参加者だけに差し上げている
シケンジョ特製、バスツアーガイドブックです。

織物のきほんの解説、プラス、訪問先工場のポイントをご紹介している手作り冊子で、
毎回少しずつバージョンアップしています。



バス社内の様子。鈴木村長の背後が印象派の絵のように!
緑もきらきら輝くほど、晴天に恵まれたツアーになりました。






この日は、富士吉田市のビッグイベント、日本三奇祭!吉田の火まつり」の翌日で、
御神輿が浅間神社に還ってくる「すすき祭り」の当日。
夏のバスツアーならではのお楽しみ、すすき祭りのハイライトは夕方にとっておいて、
明るいうちに参加者のみなさんでお参りです。






ふだんあまり回る人の少ない本殿裏側にも行ってみました。
富士山の方を向いているえびす様は、とても縁起が良いそうです。

神社の後は、工場を見る前に恒例、吉田のうどんで腹ごしらえです。



うどんでパワーを蓄えて、向かう先は…

伝統の紗織りを守りながら、卓越したセンスでシルクタイを極める、(有)羽田忠織物


カラフルなネクタイがずらりとディスプレイされたカフェのような事務所。入り口には趣味のバイクが輝いています。

シルクの光沢だけでなく、薄く透ける生地や、紗(しゃ)織り
絹紡糸などを駆使した新しい質感の探求と、
かわいさ&かっこよさを両方感じられる色の組合せが、羽田さんならでは。
カジュアルにも締めてみたくなる独特の質感。参加者のみなさんも、触ってみてそれぞれの感触に興味津々です。
紗織り+ニードルパンチ、という隠し技のつまったお洒落なタイも。





ジャカード織機がある自社工場には、ネクタイ柄の紋紙がずらり。
鈴木村長との受け答えで、初めて工場を見た方にも分かりやすく、生地づくりを説明。
ちょうど染め上がったばかり、というふわふわのシルクストール。
鮮やかなピンクとブルーの生地を広げると向こう側が見えるほどの透け感と軽やかさです。

羽田さんを後にして、道をはさんですぐお向かいへ。。


先染めジャカードを駆使した最高級インテリア生地のマエストロ、(株)アルル
早川社長に、インテリア生地へ挑むきっかけからお話いただきました。

 30年前に、ヨーロッパへの視察旅行で現地のインテリア生地のクオリティに衝撃を受けたのが、
現在の最高級インテリア生地探求へのきっかけとなったそうです。

今でもヨーロッパへ、高級ホテル等の内装を学びに、たびたび訪れるという早川社長。
複雑な柄と立体感を、織物でどう表現するか?

図案から織り上げるまでの、様々な思考錯誤、本場ヨーロッパと日本の織物の違いなど、
経験のつまったお話をたくさん聞くことができました。


社長さんのお話の後には、アルルさんの生地を織っている工場、田辺織物さんへ。
複雑なインテリア生地を織りあげる現場を見学しました。

織機のうしろにある「ビーム(おまき)」。
ここでは特殊な、「二重ビーム」になっています!

太さや素材、テンションの違うたて糸を複数種使って織り上げるために、
複数のビームを使う高度な技術です。

レイヤーのように重なった立体的な柄を表現するために、
さまざまな色に染めたタテ糸とヨコ糸の組合せを、何度も試作しながら決めていくそうです。



 工場を出ても、早川社長への質問が相次ぎ熱気のある見学になりました。

暑さをものともせず盛りだくさんの夏バスツアー、
この後は織物に欠かせない、染色工場&整理工場へ!
…つづきはpart2でお伝えします。


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そして、このレポートを見たら産地に行ってみたくなった!!という方は、
11月12日(火)開催の「秋の産地訪問バスツアー若干ですがお席がまだあります!
 
詳細はこちらをご覧いただき、こちらの応募フォームからお申込いただけます。

今年最後となる、秋のハタオリトラベル、ぜひ体験してみてください!
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(秋本)