2013年7月10日水曜日

ヤマナシハタオリトラベル 産地見学バスツアー2013JUNEレポート!

2013年6月14日(金)、今年度最初のヤマナシハタオリトラベルを開催しました!
西桂町の路地を歩くハタオリトラベラーたち。

参加者はテキスタイルデザイナー、プロダクトデザイナー、ファッションデザイナーなど、
第一線で活躍するデザイナーの方々が主体。

お互いに興味はあるけど、なかなか接点のない産地とデザイナー、
その両者をつなげる機会として生まれたのが、このバスツアーです。


今回、初めて産地を訪れたという参加者も多くいました。

そして、たくさんの出会いが生まれたようです。まずは参加しての感想を、アンケート結果から見てみましょう!

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 
今回の内容は予想を遥かに超えていたので大満足です。1日の日程での内容としては最高じゃないでしょうか。


想像以上に充実したバスツアーでした。ご招待くださりありがとうございました。このツアーはもっと多くのデザイナーやバイヤーに絶対に参加してもらうべきだと思いました!


職人さんの熱意や人柄、門を開いてくれる開放感がある。お互いに切磋琢磨している感じ、横の繋がりがあること、研究熱心な印象。


このように自治体が主となり、ツアーをやっていただけるとデザイナーとしてはとてもありがたいです。これからもぜひ続けてください。


土地を愛して、情熱を持った仕事をされている方々との交流はとても素晴らしいものでした。また、そう言った方々と仕事をさせていただければ、本当に良いモノができるのではないかと思います。世界に誇れる日本のモノを発信していけると思います。


一ヶ月以内に、再度お伺い致します


職人さんの熱意と協力的な姿勢に励まされ、デザインを形にすることができるかもしれないと希望を持てることができましたし、いつか挑戦できるよう努めていきたいとおもいます。


産地の方々と対面でお話することができて本当に良い機会だったと思いました。未来に向けて強みを活かしていこうとしている部分、現状苦しい部分、色々な思いがあることを強く感じました。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 

 
 

ちょっと宣伝ぽくてすみません。
でもありがたい言葉の数々、主催者として感無量でした。

ではさっそく、その様子を写真でレポートします。

まずは人呼んで「天然素材を極める熟練ストールファクトリー」武藤㈱
中央の男性が社長の武藤英之さん。


生地を広げて
早くも女性の心をつかんでいます。(男性の心も)


武藤さんの社屋の庭で干されている生地。手作り感満載。

昔ながらのシャットル織機でのものづくりの現場に、参加者のくいつきも良好です。

なんと、このバスツアーに参加した方で、
すでに武藤(株)さんの生地を自分のブランドにと、
自力で武藤さんのところを再び訪れた方もいらっしゃいます!
バスツアーの出会いが新商品になって生まれて来る、最初の事例になりそうです。


次は人呼んで「産地最大級ジャカードを駆る国産洋傘の始祖」、(株)槙田商店

1866年から続く老舗の6代目、槙田洋一さんがお出迎え。

下は毎回人気の傘の裁断・縫製ライン。職人のハタノさんの話術、プレゼンは回を重ねてレベルアップして、いまやエンターテイメントの域です。


ハタノさんの技を見つめる真剣なまなざし。


そして今回、ついに海外からのバスツアー参加者が登場!

台湾出身の謝仁欣(HSIEH JEN-HSIN / シャ・レンシン)さん。
女性は通訳をしてくれた
尤楷茵(ユウ・カイイン)さん。
2013年2月のroomsで発表されたアッシュ・ペー・フランスの新アパレルブランド、
DARIO」のデザイナーです。

記念すべきインターナショナル・ハタオリトラベラー1号、2号さん。

昨年発表され好評の、槙田商店の新商品「moZaiQue(モザイク)」!
ひとコマごとに違った生地が貼られた、
服地・傘地を自らデザインして開発するハタヤさんならではの商品です。

織機を見つめるのはテキスタイル&インテリアデザイナーの河東梨香さん。



じっと織機を見つめるのは青山のストール専門店「独楽」のオーナー、小引さん。

そして午後、次のハタヤさんに行く前に北口本宮冨士浅間神社へ。
富士山が世界文化遺産に登録されたのは、この日から一週間あまりあとのことでした。

富士山の神である「木花咲耶姫(コノハナノサクヤヒメ)」を祀るこの神社は、
世界文化遺産の構成資産のひとつです。

この日は大規模な修復中。よく見ると、両脚にあたる柱が宙に浮いています。

浅間神社の手水舎。織物にはなくてはならない富士山の湧水が美しいです。

ここで、龍の口からこぼれる水の飛沫が、丸い滴のまま水面を走って行くのを発見しました
2ミリくらいの球形のままツーっとアメンボのように。
謎の現象…。
水ってそういうものでしたっけ??パワースポットならでは?
こんど行かれた方、確認してみてください。

大吉を引き当てたデザイナーの茶畑ゆかさん(ucou)。


そして神社のあとは「晴れの舞台を彩るキラキラ☆テキスタイル」の宮下織物㈱

宮下織物を支えるテキスタイルデザイナーの宮下珠樹さんが、デザインを織り組織の複雑な集合体である織機データに変換する工程を説明してくれています。
これができるテキスタイルデザイナーは、産地の中にもなかなかいません。
(黒い画面上の気になる文字は、たまたま映ったスクリーンセーバー。珠樹さんの意志とはまったく関係ありません)


地元テレビ局の取材も入りました。

テキスタイルデザイナー渡辺絵美さん(後ろ姿ですみません)が紹介するテキスタイルに興奮する参加者のみなさん。






上の写真と同じ瞬間をNHKニュースで放映している映像を捉えました!
(c)NHK甲府 まるごと山梨


そして次はシケンジョへ。
甲斐絹をはじめとする古い生地資料を見学。


いつも人気のPAKI PAKI

いつもバスツアーを一緒に開催してくださっている鈴木淳客員研究員(デザビレ村長)。

ヤマナシ産地は第二のデザビレのようになりつつある感じがします。


そして最後の訪問先、人呼んで「コラボウェルカムなネクタイソルジャー」、㈲渡小織物

秋冬向けネクタイ生地づくりの最盛期でしたが、快く歓迎してくれた渡辺太郎ソルジャー。
 

クールビズの逆風の中、ネクタイにこだわりつづける本格派です。
渋いビジネスタイからファッショニスタや女子向けのポップなものまで。

そして数々のコラボ商品!
ネクタイはルールさえきちんと押さえれば、数本単位からの小ロットでコラボも可能!

東京造形大学生とのコラボ事業FUJIYAMA TEXTILE PROJECTにも初年度から参加しています。

工場の中で目につくのが、シルクの緯糸の在庫!
色・柄を緯糸メインで出すネクタイ工場では、色とりどりの糸がストックされています。



そして休む間もなく、交流会へ。

この時間は、訪問先以外の機屋さんとの交流ができる
貴重な機会になっています。

ネクタイソルジャーのMCが会場を盛り上げます。
事前にバス内で「職人はみな内気なので、リアクションをぜひ大目に」
 とお願いしていたのですが、
参加者からは「イヤ全然違ったですね」の声…。
そういわれても言い返せないくらいのノリノリなオンステージでした。




最後は記念撮影!
今回のバスツアーでは、以下の方々が参加してくれました。

この出会いから、沢山のビジネスが育つことを祈っています。

その他ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。


[バスツアー参加企業・ブランド]

アッシュ・ペー・フランス ㈱/DARIO 謝仁欣(シャ・レンシン)さん

・同/WALL原宿 尤楷茵(ユウ・カイイン)さん

・同
生産本部 高木忠晴さん

・同
rooms 石塚杏梨さん

tonaデザイン事務所 河東梨香さん

独楽㈱ 小引 由紀子さん

+st 辰野しずかさん

ucou 茶畑ゆかさん

CPKOO about the living(セーペルクー) 豊福教子さん

FUMI NARASAKI 楢崎ふみさん

・A.Dupre 西本 英人さん

・アトリエ1/4 波津あゆ子さん

Romei 林宏美さん

m.ripple 村上 裕宣さん

Layout produced by persianworld.,co.ltd 前田里志さん


・同/ 森平有香さん



[産地企業・訪問先]
(株)槙田商店  〒403-0022 山梨県南都留郡西桂町小沼1717

武藤㈱    〒403-0023 山梨県南都留郡西桂町倉見113

宮下織物(株)   〒403-0006 山梨県 富士吉田市新屋1515-1

・(有)渡小織物    〒403-0004 山梨県富士吉田市下吉田5826


[産地企業(交流会参加者 ※訪問先以外)]
山崎織物(株)    〒403-0022 山梨県南都留郡西桂町小沼1696

(有)テンジン    〒403-0004 山梨県富士吉田市下吉田1851

・(株)オヤマダ    〒403-0016 山梨県富士吉田市松山5-12-5



(五十嵐)