2011年10月13日木曜日

都留市商家資料館

 都留市はかつて山梨県郡内地方の産業・経済の中心地に位置する商家町として栄え、現在でもその面影を見ることができます。今回は、絹問屋を改装した都留市商家資料館をご紹介します。

 都留市は「機織りの街」の中心地であったため、「卸」「商人の街」といった雰囲気が残っています。その当時を代表する建築物が都留市商家資料館(旧仁科家住宅:都留市指定有形文化財)です。
 都留市商家資料館は大正中期の建築で当時は絹問屋でした。都留市商家資料館(旧仁科家住宅)には当時を知ることのできる貴重な資料が展示されています。
 旧仁科家住宅は和洋折衷の建築様式をとっており、外観は日本に昔からある商家造りの建築物ですが館内に入ると書院造りの和風部分と大壁造りの洋風部分からなっていることが分かります。

 都留市内、国道139号線沿いを歩いているとところどころに擬洋館建築の建物があることに気がつきます。こういった建物も、かつては商家として使われていたのでしょう。

 都留市商家資料館の近くには山梨県富士工業技術センターの前身である山梨県工業試験場が現在の谷村工業高等学校付近にあったと言われており、その当時の写真も都留市商家資料館に展示されています。

 都留市商家資料館は郡内織物産地の歴史を知るうえで重要な施設であると言えます。

 中には所狭しと、古民具が並べられ一つ一つが美術品の様です。また、内装は和風な外観からは想像がつかない不思議な空間になっており、建築に興味がある方も楽しめると思います。
(尾形)

山梨県工業試験場



化粧室への渡り廊下。奥が化粧室。「洋」の建築様式が垣間見える。




「玄関の間」と時計。「玄関の間」は集荷された織物の柄や長さ、キズの有無などの検査や積み荷の間として使われていた。







2階から。都留市商工会館や土蔵群が見える。










奥の間の組子細工。

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都留市商家資料館
所在地   : 〒402-0053
          山梨県都留市上谷三丁目一番20号
開館時間 :  午前10時~午後4時
入場料  : 無料(50名以上の団体の場合は事前に連絡が必要)
休館日  : 月・水・金曜日(祝日は開館)
         祝日の翌日
         年末年始(12月28日~1月4日)
         館内整理日
電話番号 : 0554-43-9416
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