微量金属(銀orバナジウム)を使った染色研究を担当しているUです。
シケンジョではテキスタイルの基礎を学ぶ研修生の受け入れ(無料、週1で1回2時間程度)を行っています。
織物組織、分解設計の基本から染色、堅ろう度試験(JIS)、各種加工、さらにはデザインシミュレーションから実際の織機を用いてテキスタイルを製造するまでのうち、希望される内容で行います。
受講者は基本的には産地の繊維関連の仕事従事者の方に限定しています。ここ数年は、シケンジョスタッフと受講者の日程のご都合等を適宜調整してフルコースで2時間×8回程度で実施しています(平日9:00-17:00のうち2時間程度/1回)。募集時期は通年で実施していますが、できるだけ受講者の方々のお時間が共通となるように日にちや時間調整をさせていただいております。
昨年度に実施したペーパーを用いた織物組織の勉強。
白黒および基本となる3種類の組織パターンだけでも様々な柄ができることを、実際に手を動かすことで理解できました。
研修はこちらのような案を練って実施しています。
織物組織を学んだら実際にテキスタイルを作るメニューもあります。
例えば・・・・。
図案を用意して。
後で織物組織を入れるためにベタ塗りにします。
今回の例で使用した織物組織パターンはこちらの7種類。
黒点はたて糸が上がることを示しています。
同じようなパターン(右から2,3,4番目のパターン)もありますが、これらは3種類のよこ糸のうち、それぞれどの2種類が主に表側に出てくるのかという違いがあります(1行、あるいは2行ずつずれているパターン)。
どのようなパターンでどのくらいの量のたて糸(今回のは黒)を上げるか、また、3種類(黄色、白、茶系)のよこ糸を黄・白・茶・黄・白・茶・・・・と順番に飛ばした時に、どの組み合わせの糸を主に表に出すかどうかによって、色域毎の糸の出方が変わってきます。
表に出さない糸は裏に。
最近のシケンジョテキスタイル研修は、産地の繊維業界に就職した県内外の若手さんが一通りの知識を得ていくための機会となっています。
ご興味のある方の連絡をシケンジョスタッフ一同お待ちしております。
(上垣)