まず工場に入って、びっくりしたのが、この経糸(タテイト)!!
なんと経糸に10色も使っている、驚きの経糸です!!
経糸が10色もあるといっても、どこがすごいのかわからない方もいると思いますので、今日は少し、経糸の作り方のお話をしようと思います。
まず、布を織るときの方法として、大きく分けて「後染め」と「先染め」の二種類があります。この二種類の方法は簡単にいうと糸の準備工程の違いで説明することができます。
一つ目の「後染め」という方法は、布を織った後に染料で色をつける方法です。この方法では通常、白い生地を大量に織ってから染色をするため、一種類の生地から沢山の生地を染め分けることができます。後染めの地となる生地を織る工程は、白い生地を効率よく生産することができるので、安価であり、なおかつ大量の生地を生産することができます。
生産性の高さから、私たちの生活の中にある布はほとんど「後染め」でできているものが多いです。
もうひとつは「先染め」という方法です。この方法では生地を織る前段階の糸に染色を施し、その糸を織機にたてます。経糸に色が付いているため、経糸を張ってしまったあとは経糸の色の生地しか織ることができないため、小ロットでの対応が難しく、自ずと生産性も悪くなってしまいます。しかし、経糸と緯糸の色を変えて織ることができたり、立体感のある柄を織り出すことができるので、高級感のある生地を作ることができます。シャンブレー生地やゴブラン織りなどはこの方法で織られたものです。
生産性の高さから、私たちの生活の中にある布はほとんど「後染め」でできているものが多いです。
もうひとつは「先染め」という方法です。この方法では生地を織る前段階の糸に染色を施し、その糸を織機にたてます。経糸に色が付いているため、経糸を張ってしまったあとは経糸の色の生地しか織ることができないため、小ロットでの対応が難しく、自ずと生産性も悪くなってしまいます。しかし、経糸と緯糸の色を変えて織ることができたり、立体感のある柄を織り出すことができるので、高級感のある生地を作ることができます。シャンブレー生地やゴブラン織りなどはこの方法で織られたものです。
上の写真は株式会社アルルの工場の織機の経糸です。見ての通り、経糸に色がついいているので「先染め」ということになります。
このようなカラフルな経糸を巧みに操り、柄を織り出していくことで、プリント生地に負けないような色鮮やかな柄の生地を織っていきます。
織られた生地をこのブログでお見せすることはできないのですが、織りあがった生地は美しい柄と重厚感があり、宝石のような生地になっていました。
上の生地の画像は株式会社アルルで織られたものではないのですが、緻密な経糸や緯糸使いの計算をすることで、このようなカラフルかつ織物特有の立体感を持った生地を織ることができるのです。(写真:シケンジョ書庫より)
~~~~~おまけ~~~~~
こちらは経糸が切れてしまったとき感知してくれる、ピンドロッパー。
経糸が10000本あれば10000個のピンドロッパーが付いてます。
毎度おなじみ、織物の要である綾。
いつ見ても美しいです。
経糸がいつでもメチャクチャにならないのはこの綾があるおかげです。
(高須賀)