これまで、槙田商店⇒舟久保織物⇒シケンジョと移動してきました。
この日の最終訪問先はリネンの織物に特化した(有)テンジンさんです。
麻、亜麻(リネン)という素材は、ここ10年間のシケンジョに持ち込まれる素材としても、かなり珍しい素材だと思います。
ほとんどがポリエステル、キュプラ、シルク、ウール、綿といった素材で、たまに麻の鑑別に関する依頼試験等がありますが、顕微鏡でわずかな麻のフシを見つける経験豊富な眼が必要になってくるため難易度が高いです(麻は綿とほぼ同じ燃焼性・染色性を示すため)。
(有)テンジンさんはこの麻素材に数十年前から既に着目し、「耳付きの麻クロス」を製造するために当時のレピア式高速織機を全て旧式のシャトル織機に入れ替えたと聞いています。そして、独自のリネンブランドを育ててきています。
ゆえに、ヤマナシ産地のリネン第一人者と言われています。
少しリネンについて調べてみました(リネンの詳細はコチラを参照しました)。
ポイントは以下のとおり。
・リネン(linen)はランジェリー(lingerie)の語源ともなった
・昔からヨーロッパで愛される存在
・使い込むほどに柔らかくしなやかになり、私たちの肌を心地よく包む
・上品な光沢と、リネン独特の肌の上で滑るような感触
・古代の人はリネンを「月光で織られた生地(Wooven Moonright)」と称え、人々はその美しさと心地よさに魅了され続けてきた
(有)テンジンの小林専務。
工場入口にたて糸の制御をする設計図を作る装置の説明中。
パンチカードと呼ばれる穴のあいた紙を作ります。
part2の舟久保織物さんでは、「イボを植える」の部分でご紹介した、イボのピンがパンチカードの穴と同じような役割を果たします。
続いて工場の隣。
テンジンさんのショールームに移動。
リネン素材の感触を確かめているところでしょうか。
シケンジョの試作品でもリネンを試してみたことがありますが、独特の風合いがお気に入りです。
ビジネスマッチングを目的としたバスツアー。
過去3年間、年3回のペースで内容も進化しながら実施してきました。
好評につき、今後も開催予定です。
おまけ:交流会の様子
(上垣)