シケンジョの工場にある試織布の一部をご紹介いたします。
「シケンジョ工場のハンガーコレクションズ」です。
これらは、研究開発の過程における画像処理技術のテストであったり、新しい染色技術を使った糸の製織テスト、及び試作品開発等により生まれました。
いつも人気の「PAKIPAKI」とその初期プロトタイプ(右側)。
テキスタイルデザイナー高須賀活良さんデザインの「ビセイブツ」。
収縮糸の使用量の違いによる表面の凸凹感をテストしました。
「外壁風」
建築材料の模様が布になったら面白そうだなと思って作りました。
高精細織物の作製技術を試した初期の布です。
屋根材のガルバリウム風なんかは、傘生地にして雨水が溝に沿って流れないだろうか、と想像したり・・。
「外壁」のサイディング風シリーズで、密度がそんなに高くないにもかかわらず、梨の皮表面の様にザラザラした組織パターンを作製した結果、けっこう固めの生地ができました。
固さのイメージを出したくて、即興で鶴を折ってみました。
織りたてほやほやで樹脂加工などはしてないのですが、わりと・・固いです。
「ピクセルずらし」
画像処理段階でフォントにノイズを加えてみたものです。
柄として「ほぐし織り」風を目指しました。
茶金の色糸は初期の銀染「ginzoeme」糸を使用。
他にも銀染糸を用いたものでは・・。
「ツタンカーメン」と名付けた布や・・。
「霜降り」と名付けたものがあります。
透明ナイロン糸を利用した凝った作りになっていて。
光線の加減で霜降りのような柄が浮き出たり、消えたりします。
この技を用いて、牛肉柄が織れないだろうかと考えたこともありました。
「モザイクタイル」
「QR」
QRコードをそのまま織り組織としてみましたが、読み込めず開発途中。
「毛皮風」
柔らかいテキスタイルですので。
引っ掻きすぎると、
流血します(赤い糸)。
これは、わざとハサミでカットしたものですが・・。
「スリットアニメーションで動く布」に多重織り技術を駆使して着手してみたものの・・・動かない。
スリットはフィルムで精巧に作った方が良さそうだ、という結論に至り、未完成のテキスタイル。
糸でスリットを構成する(網のようなイメージ)ことは困難でしたので・・・。
いいスリットがフィルム等で作製できれば、手がパタパタ動くハズなのですが・・・。
商品化していただける産地の企業等、募集中です。
右側のものは初期のプロトタイプで、陰影が強すぎて(カビ風)になってしまったためNGのもの。
近くでみると畳に見えない微妙なさじ加減を狙っています。
写真のは50cm近い幅になっています。
現在はネクタイ織機等により、9cmでリピートするような織物パターンを考案中です。
赤、青、黄、赤、青、黄・・・・・の順列によるよこ糸。
これらの配合具合で色目が決まります。
それを制御するのは「組織」と呼ばれるリピートするパターンですが。
これらのカスタムパターンにおいて、多重織りの複雑なパターンを作り、それぞれ試してみたテキスタイルです。
「滲む糸」PAKIPAKI開発過程での副生成物。
ヨコ糸をランダム(シケンジョ開発ソフト「乱縞メーカ」使用)にした、同じくPAKIPAKI開発過程での副生成物。
他、ニードルパンチ加工のテキスタイル等を展示中です。
ご興味のある方はシケンジョまで。
(上垣)