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2021年5月7日金曜日

『WARP』と『WEFT』リリース!

2020年、山梨県絹人繊織物工業組合が主催となり山梨ビヨンドコロナプロジェクト」と題する取り組みが行われました。

このプロジェクトは、コロナ禍のなかで、受注機会の減少や、市場の変化などの産地を取り巻く環境変化に対抗して、コロナ禍を超えた先の産地を形作るため、独自の試作開発や情報発信を行おうというものです。

その中で、展示会など販路開拓の活動や商談機会が失われたことを補うべく作られたのが、
『WARP』『WEFT』です。

「WARP」は経糸、「WEFT」は緯糸を意味します。
産地を知り、読み解き、共にものづくりをするための座標軸になるように、
という願いを込めて名付けられました。


『WARP』は、産地の概要を見渡すためのブックレットです。

山梨ハタオリ産地の多彩な姿を、ファッション素材にスポットを当てて深掘りし、様々な素材や技術の概要を紹介するガイドブックです。








生地素材のほか、織物の奥深さや産地の魅力を味わうための様々なコラムや、ものづくりと産地について深く考える対談、産地の工場にはじめて発注する方のためのFAQや納品までの発注フローなど、読み応えのある様々なコンテンツが満載です。





『WEFT』は、山梨の各工場で作られた、いま手にすることのできるテキスタイルを集めた生地カタログです。

WARPもWEFTも、使われている
生地は地域おこし協力隊の森口理緒さんの「生地ソムリエ」的な視点で、産地のアウトラインがつかめるようにとセレクトしたものです。



WEFTでは、4つのシーンを設定し、「産地の生地はこんな場面で使えそう」という観点から、産地に数ある工場から魅力的なテキスタイルを集めてまとめられています。

・Weaving And Wearing / 日常も非日常も

・Easy Outgoing / 外のゆったり

・Nicely Homewearing / 家のきちんと

・Re-Discovery Of Lining / 裏地の再発見



4つのシーンに対応したブックは、こんな感じです。
 
Weaving And Wearing / 日常も非日常も



 



Easy Outgoing / 外のゆったり






Nicely Homewearing / 家のきちんと






Re-Discovery Of Lining / 裏地の再発見






「Overlooking」というブックは、産地の概要を一望するため、各工場のそれぞれのスペックで同じデザインを織り比べるという特別企画の生地が掲載されています。

工場ごとに作られる生地の違いがより引き立つよう、図案だけでなく色も白と黒に統一されています。





WARPとWEFTは、現在リリース作業が進行中です。

WARPとWEFTは、産地からのインビテーションとして、アパレルブランドなど産地のお客様になってくれる可能性のある事業者宛てに、山梨県絹人繊織物工業組合から発送されます。

WARPを見てみたいという方は、ビジネス取引の可能性のある事業者に限り、お問い合わせいただければ無償送付が可能です。

WEFTも同様ですが、部数に限りがあるのでご希望に添えない場合もあるのでご了承ください。

お問い合わせは、山梨県絹人繊織物工業組合のこちらのアドレスまで。

WARP&WEFT 送付希望お問い合わせ先(担当:森口理緒)
 itoguchi@yamanashi-tex.jp
(ご連絡の際には、「@」を半角にしてください)

※森口理緒さんは、産地の工場とファッション業界の橋渡し役として活動されています。「うちに合う工場を教えてほしい」「工場との細かいやりとりを頼みたい」「工場をいくつか訪問したい」などの要望にも対応していますので、お気軽にご相談ください。




WARPとWEFTは、次のような方々の手で作り上げられました。

『WARP』
WARP編集部/土屋誠(BEEK)・家安 香・森口理緒・山梨県産業技術センター
生地セレクト/森口理緒
生地製造/山梨ハタオリ産地の工場の皆さん
編集・アートディレクション・デザイン/BEEK
撮影/平山亮 砺波周平

『WEFT』
制作/フジチギラ(株)
企画・編集・生地セレクト/森口理緒
生地製造/山梨ハタオリ産地の工場の皆さん
デザイン/BEEK
イラストレーション/Sarasa Watanabe
協力/家安 香・山梨県産業技術センター

いずれも発行元は山梨県絹人繊織物工業組合です。



WARPとWEFT、どちらにも関わっているBEEKさんは
2016年春にシケンジョから発行した『LOOM』でも、
企画・編集・取材・撮影・アートディレクション&デザインを務めてくれました。

LOOMというのは、織機という意味です。
今回、WARP(経糸)、WEFT(緯糸)がリリースとなったので、
織機の上に経糸と緯糸が載り、いよいよ何かを
織るための準備が整った
という見方もできます。

あとはWARPとWEFTを読んでくれた方が生地を発注してくれれば、
どんどん新しいテキスタイルが誕生していくことでしょう。

WARPとWEFTがきっかけとなり、これまでの産地のお客様だけでなく
これから山梨ハタオリ産地と一緒にものづくりをすることになる
まだ見ぬパートナーの方々とも、新しい良い関係が生まれていきますように!


(再掲)
WARP&WEFT 送付希望等お問い合わせ先(担当:森口理緒)
 itoguchi@yamanashi-tex.jp
(ご連絡の際には、「@」を半角にしてください)


 (五十嵐)