今回は「大正時代 試験場 試作見本帳」の紹介です。
この見本帳は大正時代にシケンジョで試織した、ストライプ生地やジャガード織りなどが集められていますが、その中でも特に注目なのがほぐし織りのサンプル!!
ほぐし織りとは、同じタテ糸を織機で2回織らなければいけないという、大変手間のかかる織物です。
まずはじめに粗く仮り織りします。次に仮り織りしたタテ糸を織機から外し、捺染(プリント)で柄を染めます。そして染め上がったタテ糸をふたたび織機にかけ、仮り織りのヨコ糸を外しながら、また織りなおすという作業工程により作られる生地です。
この技法で織られた生地は、柄の周りが独特のかすれ方になり、柄に奥行き感が生まれることで魅力的な生地に仕上がります。
(高須賀)
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