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2013年2月8日金曜日

ニードルパンチ加工


微量金属(銀、バナジウム)による新しい染色研究担当Uです。

シケンジョでは最近の研究において
植物染料で画期的な「耐光性の高い濃黒色」を実現しました。

実験条件をさまざま変えて染色していますが、このうち特別に縮充(糸同士が絡み合ってくっついている)した黒い糸の塊を保管しておきました。

今回はこれを部分的に引き裂いて、白ガーゼに針で叩いて張り合わせるニードルパンチ加工を実施してもらいましたのでご紹介いたします。




ニードルパンチ加工は剣山のような針の集まりで生地の繊維同士をからませて圧着させる加工技術です。
山梨産地では、富士山の麓の工場山梨県織物整理株式会社が有名で、デザイナーコレクション等に採用される付加価値の高いテキスタイルが次々と生み出されています。
この会社には様々な糸やテキスタイル等の素材が集結し、変身して出荷されていきます。

シケンジョの「産地とクリエイターのビジネスマッチングバスツアー」においてニードルパンチ体験をさせていただいたことがキッカケとなり、加工を依頼しました。

今回の加工は、縮充した糸を布に張り合わせる一般的な方法です。
研究成果である染色後の糸の黒さをアピールするために白いガーゼへの加工を実施してもらいました。

こちらは、縮充した糸の塊を菱型フェンス状に手作業でバリバリと引き裂いたものを渡して、ニードルパンチしてもらったものです。



こちらは白いガーゼをあてて、ニードルパンチしてもらったテキスタイル(コサージュ等の小物向けを考えています)です。
強く圧着させるために、職人さんのアドバイスで表裏から加工してもらいました。

素材の種類や組み合わせで非常に面白いオリジナルなものが作れますので
ご興味のある方はぜひ県内外問わず、シケンジョ及びシケンジョ近くの山梨県織物整理株式会社にお問い合わせください。 

(上垣)