微量金属(銀、バナジウム)による新しい染色研究担当Uです。
これまでに銀染ginzomeを技術的な側面からご紹介させていただきました。
そして今日は、なんと!この技術の顔となる商標(トレードマーク)の、マーク誕生までのプロセスに関するメモが記載された【極秘?手帳】を入手しましたので、今回はデザイン的な側面からご紹介させていただきます。
なお、このマークは山梨県が商標権を取得しており産地企業さん等が利用できる仕組みを準備しているところです。
↑トレードマーク。
激戦のシケンジョ選考会を勝ち抜いたマークで、微妙な曲線のカタチは、銀イオン化学記号のAg+(エージープラス)をイメージ、さらに糸のコーン及び富士山のシルエットをイメージ・・・・といった隠された意味づけが(シケンジョテキに)なされています。
この他の様々なマーク候補がシケンジョ職員の【極秘?手帳】に残されているのが今日発見されました。
考案プロセスやメモが面白いのでご紹介します。聞くところによると電車の中で考案されたとか・・。
ねじり状の糸や、長短糸2本が並んだもの、銀イオンで光っているもの。
スタイリッシュな細い糸2本のものや軽くおじぎしたもの。
Agからモジった布状の反物風。
業界用語ですが「2重ビーム」(たて糸の巻物×2本)を真横から眺めたカタチ(に見える)もの。
そして、スソを広げてコーンや富士山のカタチに近づけたAg+。
実は、最終決定したマークにはさらに【キラキラ感】を増幅するため、+の周りに点々を付け足す工夫もされています。 きめ細やかな気配りに驚きです。
微妙にカタチを変化させているだけでもこれだけの見せ方があり、かつトレードマークは技術の顔になると思うので、一つに絞ることが難しかったのですが、
最終的にはシケンジョで投票を実施して、先のマークが誕生しました。
こちらは銀染ginzome最新技術によるシルク。
シルク等のタンパク質繊維を銀溶液で染めるシケンジョ技術、銀染(ginzome)
は従来、茶系統しかできませんでした。つまり銅っぽい(銀なのに・・)。
銀で染めた銀色が欲しい、抗菌のイメージを重視する方から白系も欲しいという要望にお応えすることが可能となりました。
この、美白剤?!(2-メルカプトエタンスルホン酸塩=MESNA、医薬品でもある)を用いた白系の銀染ginzome技術(仮称:白銀はくぎん) は特許を取得できました。
銀で銀色(及び白銀)バージョンの銀染ginzome商品は産地企業から今後プロデュースされる予定ですのでご期待ください。