2015年9月14日月曜日

ヤマナシから発信する若手ブランド ~TANSAN TEXTILE(タンサン テキスタイル)~

山梨県西桂町は、富士吉田市の北に隣接する人口5千人弱町です。

富士吉田と比べると、面積も人口もひとケタ小さな町ですが、

ハイキングで人気の三つ峠や、豊富な湧水などの自然に恵まれています。

特に、織物に深い関わりのある水については、
水がきれいなところでないと咲かないといわれるバイカモ(写真)や、
趣のある水路など、
街を歩けば水の都を感じさせる風景に出会うことができます。


そんな西桂町に、昨年ひとつのテキスタイルブランドが生まれました。

その名は、TANSAN TEXTILE (タンサン テキスタイル)

ちょっと変わったその名前の由来を聞くと、
「炭酸水」のようにシュワッとした刺激で、暮らしを楽しくするデザインを!
というコンセプトがあるそうです。


西桂町からこのブランドを発信しているのは、炭酸デザイン室


炭酸デザイン室を立ち上げたのは、水野智章さん、井野若菜さんのお二人です。

「炭酸水」にちなむ名前のブランドを発信しているお二人の名前にも、
「水」「井」という、水に関係する漢字が入っています。
まさに水の里、西桂にぴったりですね!



お二人とも東京造形大学テキスタイルデザイン専攻の卒業生で、
井野さんはじつはFUJIYAMA TEXTILE PROJECTに参加し、
富士吉田の舟久保織物さんとのコラボに取り組む学生としてヤマナシ産地に通い、
harefune(ハレフネ)」というブランドをデザインした経験の持ち主。

卒業後、同じ専攻の水野さんと結婚、そして山梨に移住して
二人でアトリエを構えて起業し、
ブランドを立ち上げました。


こんな風に山梨に移り住んでビジネスを始める若者がいるというのは、
地方の人口減が懸念されるこのご時世、本当にありがたいことです。

しかもそれがデザインで勝負するテキスタイルブランドであるというのは、
産地の知名度を高め、魅力を発信していこうとしている
ヤマナシ産地としてなんと心強いことでしょう!



今回のシケンジョテキは、西桂で一軒家の空き家を借りて改装し、
自分たちのブランドをデザイン、発信しているこの炭酸デザイン室をご紹介します!





清流をたたえた桂川からほど近い、とある一軒家が炭酸デザイン室。

中に入ると、ブランドカラ―のグリーンが目に飛び込んできます。




そしてグリーンの背景は白。

古い建物の良さをそのまま活かし、リノベーションしたアトリエは白く塗られ、
そのなかに TANSAN TEXTILE の色鮮やかな製品が置かれています。






TANSAN TEXTILE の製品は、プリントしたフェルトでつくられたラグや小物、プリント生地で作られたバッグなどの雑貨です








生地やフェルトに描かれたファンタジックな柄は、水野さん、井野さんお二人によるデザイン。

心の中に映る「街」をモチーフに描かれることが多いそうです。


いつか、TANSAN TEXTILE のデザインの中に、ヤマナシの街の風景も映し込まれていくのかも?



TANSAN TEXTILE は、明るく魅力的なデザインが評価され、
全国の百貨店やセレクトショップなどで取り扱いが広がり始めています。





西桂の光と風と水の流れに触れながら、
山なみのある風景のなかで日々を暮らし、デザインを生み出していくお二人。


西桂から発信するテキスタイルが、日本全国、世界へと届く日も近いかも知れません。




(五十嵐)

2015年9月10日木曜日

ヤマナシ産地発ブランド、rooms31に出展中!

2015年9月9日(水)~11日(金)、代々木競技場第一体育館で開催中の
rooms31に、ヤマナシ産地の6ブランドが出展中です!

場所はrooms JIBASANエリアのM-51。 


 


6ブランドが並ぶ山梨ブースのテーマは、
YAMANASHI HATAORI SUMMER SCHOOL




来場された方には、サマースクール特製のテキスト兼ノートブックが配布されます。
こちら、人気のため初日にだいぶ減ってしまったとか。
欲しい方はぜひお早めにお越しください!


テキストの内容の一部は、ブースに黒板で紹介されています。

テキストと黒板で、各ブランドの魅力を分かりやすく学べるサマースクールというわけです。



こちらは、(株)前田源商店のkai's organic products
厳選された素材が世界中から集められて製品が生まれていることを紹介しています。







そのお隣は、武藤(株)のMUTO CO, Ltd.
多彩な糸を組み合わせた生地づくりを紹介しています。









(株)槙田商店では、傘の生地づくりから組み立てまでの一貫生産をアピール。




紹介されている製品は、東京造形大学生とのコラボFUJIYAMA TEXTILE PROJECTの作品をきっかけに誕生した野菜モチーフの傘、「菜」シリーズ。




羽田忠織物(HADACHU ORIMONO)では、紗織りの模型をつかって、ファッショナブルなプロダクトを支える伝統技術の魅力を紹介。







(有)渡小織物のTORAWでは、ネクタイの風合いを実現する高密度な糸使いを紹介。









光織物(有)のkichijitsuでは、伝統の技術と日本の文化を組み合わせて、まったく違ったテイストのプロダクトが生まれているメカニズムを紹介。








会場出口付近では、実際に商品を買えるショップが
「ヤマナシハタオリトラベル rooms出張所」としてオープンしています。






そしてJIBASANエリアの一角には、昨年のヤマナシハタオリ産地バスツアーで
ゲストキュレーターを務めた宮浦晋哉さんのブース「セコリチャンネル in rooms」が、
YouTubeによる生中継配信のスタジオとしてオープンしていました。



ここで配信されるのは、地場産業に関わる来場者や出展者とのインタビュー「地場産トーク」。

ヤマナシ産地からはkichijitsuのデザイナー、井上綾さんが出演したほか、
シケンジョの私、五十嵐も、急きょ出演させていただくことになりました。


You Tube画面のキャプチャーです
秋のバスツアーのお知らせをさせていただきました


いっしょにバスツアーを立ち上げた、台東デザイナーズビレッジの鈴木村長も出演されています。

よろしければご覧ください。



ヤマナシ産地からは織物だけでなく、ジュエリーブランドのTO LABO と、GLORY DESIGN も出展しています。

エキュート立川で開催した織物とジュエリーのコラボによる期間限定ショップ、「ヤマナシ イト*イシ ギフト」でもご一緒したブランドです。


こちらはTO LABO。水晶研磨の実演も見ることができます。






こちらはグローリーデザイン。



どちらも、昨年甲府市内に直営ショップをオープンしている気鋭のブランドです。


rooms31は、明日までです。

お越しの方は、ぜひヤマナシ発ブランドのブースへお立ち寄りください!


(五十嵐)